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  • 口腔上顎洞瘻とは|閉鎖術の症例で分かる診断と治療の3つのポイント

    口腔上顎洞瘻とは|閉鎖術の症例で分かる診断と治療の3つのポイント

    要約口腔上顎洞瘻とは、上の奥歯の抜歯やインプラント除去後に、口腔と上顎洞の間に異常な通路が残ってしまう状態です。実際の口腔上顎洞瘻閉鎖術の症例を通じて、診断の流れ、治療方法、回復期間や注意点まで確認していきましょう。

    インプラントを除去した部分に小さな穴が残っている場合、そのままにしても大丈夫なのでしょうか?
    水を飲んだときに鼻のほうへ流れ込む感覚がある場合は、口腔上顎洞瘻を疑ってみる必要があります。

    見た目の穴が小さくても、内部の状態は大きく異なることがあります。
    実際の口腔上顎洞瘻閉鎖術の症例を通じて、診断と治療の過程で何を確認すべきかを見ていきましょう。

    ポイントまとめ
    口腔上顎洞瘻とは、上の奥歯の抜歯やインプラント除去後に、口腔と上顎洞の間に異常な通路が残ってしまう状態です。
    口の中で見える穴が1~2mmと小さくても、CTで確認すると15mm以上の骨欠損が見つかるケースもあり、見た目だけでは状態を正確に判断するのが難しいことがあります。
    そのため口腔上顎洞瘻閉鎖術を検討する際は、瘻孔の大きさだけでなく、周囲の骨や上顎洞の状態まで併せて確認する過程が重要です。

    口腔上顎洞瘻

    口腔上顎洞瘻とは何ですか?

    口腔上顎洞瘻とは、口腔と上顎洞の間に開いた異常な通路がそのまま残ってしまう状態を指します。
    上顎洞は鼻の横、上あごの骨の中にある空洞のことです。

    上の奥歯の根が上顎洞の底部に近い位置にある場合があり、抜歯やインプラント治療の後に口腔と上顎洞がつながってしまうことがあります。
    海外の文献によると、上の奥歯の抜歯後に口腔‐上顎洞瘻が生じる割合は、全体の抜歯の0.3~3.8%と報告されています。

    発生初期で穴が小さい場合は自然に閉じることもありますが、通路が残り続けると口腔上顎洞瘻に進行する可能性があります。

    口腔上顎洞瘻関連画像2

    チェックリスト — 口腔上顎洞瘻が疑われる症状
    ✅ 鼻と口の間に空気が通るような感覚
    ✅ 水を飲んだときに鼻のほうへ流れ込む感覚
    ✅ 抜歯やインプラント除去部位がなかなか治らない
    ✅ 該当部位の繰り返す違和感

    口腔上顎洞瘻関連画像3

    上の奥歯の根が上顎洞に近い位置にある場合があり、抜歯後に口腔と上顎洞がつながってしまうことがあります。これを上顎洞穿孔といいます。

    韓国疾病管理庁の国家健康情報ポータル「抜歯」の項目でも、このような内容が案内されています。
    ただし、これらの症状だけで口腔上顎洞瘻と断定することはできないため、口腔内診察や必要な画像検査を通じて状態を確認する過程が重要です。


    インプラント除去後に残っていた口腔上顎洞瘻、実際の症例で確認されたことは?

    今回の症例は、以前に上の奥歯の部位でサイナスリフト(上顎洞底挙上術)とともにインプラント治療を受けた方です。
    その後インプラントに問題が生じ、約2年前に除去しましたが、除去した部分と上顎洞の間に瘻孔が残った状態で来院されました。

    口腔上顎洞瘻関連画像4

    まず、パノラマ撮影で過去のインプラントの位置と周囲の状態を確認しました。
    しかし、パノラマ撮影だけでは実際の瘻孔や内部の骨欠損の範囲を具体的に把握するには限界がある場合があります。

    口腔上顎洞瘻関連画像5

    口の中を直接確認したところ、見える瘻孔の大きさは約1~2mm程度でした。
    目視では比較的小さな穴に見えました。
    では、内部の状態もこの程度の小さなものだったのでしょうか?

    口腔上顎洞瘻関連画像6

    CTで該当部位の内部状態をさらに確認した結果、歯茎の下の部分で約15mmほどの骨欠損が観察されました。
    口の中で確認できる小さな穴と、内部で確認される欠損範囲には明らかな差がありました。

    重要ポイント
    口の中で見える瘻孔は約1~2mmと小さいものでしたが、CTで確認した結果、骨欠損の範囲は約15mmに達していました。
    見た目の大きさと内部の状態が異なる場合があることを示す症例です。

    口腔上顎洞瘻関連画像7

    大韓歯科医師協会誌に紹介された海外の研究では、口腔‐上顎洞瘻患者308人のうち187人(60.7%)に頬側前進フラップを用いた閉鎖術が行われ、そのうち12.8%で瘻孔が再発したと報告されています。
    閉鎖方法を選択しても再発の可能性があるため、上顎洞の状態や周囲組織を総合的に確認する過程が重要です。


    口腔上顎洞瘻閉鎖術はどのように行われますか?

    口腔上顎洞瘻閉鎖術とは、口腔と上顎洞の間に持続的に形成された通路を閉鎖するために行う治療です。
    瘻孔の位置や大きさ、骨欠損の範囲、周囲組織の状態によって適用される方法は異なる場合があります。

    1. 瘻孔周囲の組織状態の確認
    2. 上顎洞内部の炎症有無の確認
    3. 欠損部位に適した閉鎖方法の選択
    4. フラップの移動と縫合、必要に応じてPRFの活用
    5. 経過観察と回復管理

    口腔上顎洞瘻関連画像8

    口腔上顎洞瘻関連画像9

    今回の症例では、瘻孔周囲の組織を整えた後、頬側のフラップを移動させて欠損部位を覆い縫合する方法を用いました。
    患者の状態を考慮し、PRFと口蓋側の組織も併せて使用して縫合を行いました。

    PRFとは、患者自身の血液から得られる血小板とフィブリン成分を活用する自己血由来の材料で、口腔外科の治療過程において必要に応じて使用されることがあります。

    重要ポイント
    すべての口腔上顎洞瘻閉鎖術で同じ方法や材料が使われるわけではありません。
    瘻孔の大きさ・位置、周囲組織の量、上顎洞の状態を確認した上で、個々の状況に合わせて治療方法を決定することが重要です。
    確認項目 治療計画への影響
    瘻孔の大きさ・位置 閉鎖範囲と方法の決定
    骨欠損の程度 追加処置の必要性
    上顎洞内部の炎症 先行処置の必要性
    周囲軟組織の状態 フラップ移動の可否

    回復期間中に注意すべきことは?

    手術後は、縫合部位が安定的に回復しているかを経過観察する過程が必要です。
    今回の症例では、約1週間後に一部の抜糸を行い、約2週間後に再度来院して回復状態と既存の瘻孔部位を確認しました。

    口腔上顎洞瘻関連画像10

    回復経過
    手術後約1週間で一部の抜糸を行い、約2週間後の来院時には手術部位が安定的に回復している様子が見られました。

    口腔上顎洞瘻関連画像11

    注意事項
    韓国疾病管理庁では、上顎洞穿孔が発生した後は、強く鼻をかんだり激しいくしゃみをする行為を3~4週間程度避けるべきと案内しています。
    手術部位に過度な圧力がかからないよう、医療スタッフの指示に従うことが重要です。

    閉鎖術の前後で正確な診断が重要な理由とは?

    口腔上顎洞瘻があるからといって、すべてのケースで同じ治療が必要というわけではありません。
    しかし、抜歯やインプラント除去後に穴が長く残っていたり、鼻と口の間に空気が通るような感覚が繰り返される場合は、現在の状態を確認してみる必要があります。

    口腔上顎洞瘻関連画像12

    今回の症例のように、口の中で見える穴が小さくても、実際の内部の骨欠損範囲は異なる場合があります。
    そのため、見た目だけで判断するのではなく、口腔内診察と画像検査を通じて瘻孔の位置・範囲、周囲の骨、上顎洞の状態を併せて確認する過程が重要です。

    口腔上顎洞瘻関連画像13

    マイライフ歯科では、患者さんの口腔内の状態と画像検査の結果を総合的に確認した上で、必要な治療方針をご案内しています。
    上の奥歯の抜歯やインプラント除去後、該当部位がなかなか治らない、または普段と違う違和感が続く場合は、放置せずに現在の状態を確認してみてください。

    歯科に関する情報がさらに必要な方は、[マイライフ歯科] 歯科医師のホームページで詳しく確認できます。

    口腔上顎洞瘻関連画像14


    よくある質問

    1. 口腔上顎洞瘻は自然に閉じることもありますか?
    発生初期の小さな通路は、状態によって自然に回復する場合もあります。ただし大きさや持続期間、上顎洞の状態によって差があるため、症状が長く続く場合は検診で確認することが必要です。

    2. 口の中で穴が小さく見える場合は問題ないのでしょうか?
    見た目の瘻孔の大きさだけで内部の状態を判断するのは難しいです。今回の症例のように、目視できる穴と内部の骨欠損範囲に差がある場合があるため、必要に応じて画像検査も併せて行います。

    3. 口腔上顎洞瘻閉鎖術はすべて同じ方法で行われますか?
    いいえ、異なります。瘻孔の位置や大きさ、周囲組織と骨欠損、上顎洞の状態などによって治療方法が変わることがあります。個々の状態を確認した上で、適切な治療計画を立てる過程が必要です。


    参考資料

    ・ 韓国疾病管理庁, 「抜歯」, 国家健康情報ポータル(韓国). 詳細を見る
    ・ 大韓歯科医師協会誌, 「上顎洞粘膜の修復による慢性口腔‐上顎洞瘻の閉鎖」, 大韓歯科医師協会(韓国). 詳細を見る
    ・ ScienceDirect Topics, 「Oroantral Fistula – an overview」, ScienceDirect. 詳細を見る
    ・ デンタルアリラン, 「[デンタルMBA] 上顎洞瘻閉鎖術(Oroantral Fistula closure)の算定基準」, デンタルアリラン(韓国). 詳細を見る


    ※ 本記事は一般的な健康情報の提供を目的としており、個々の診断・治療の代わりになるものではありません。症状がある場合は専門医にご相談ください。